[座談会]日光角化症の現状と最新治療 −イミキモド5%クリームの臨床的有用性と位置付け

外科的切除とイミキモド5%クリームのコンビネーション治療の有用性

五十嵐 竹之内先生,先ほどの治療アルゴリズムのお話にもありましたが,病変部の外科的切除とイミキモド5%クリームのフィールド塗布によるコンビネーション治療の有用性について,ご説明いただけますか。

竹之内氏

竹之内 写真(図4)は,15×10 mm大のAKを切除した症例です。切除1カ月後からイミキモド5%クリームのフィールド塗布を開始したところ,術創の前後方2カ所にlight upを認めたことから生検を行い,light upが潜在的AKであることが確認されました。このように,切除のみでは治療後にフィールド内からAKが出現する可能性がある場合には,コンビネーション治療を行うことによって潜在病変を顕在化させることができるため,確実性の高い治療が可能になります。

安元 コンビネーション治療を考えた場合,先にイミキモド5%クリームを使用して,病変をある程度縮小させてから切除するのと,切除後にフィールド治療を行うのとでは,どちらが効果的でしょうか。

竹之内 根治性においては切除を上回る治療はありません。病変に対するイミキモド5%クリームの完全消失率は50〜60%ですので,切除縫縮できる大きさであれば先に切除した方が有効性は高まると思います。

(提供:竹之内辰也氏)

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