製品Q&A
製品Q&Aご使用にあたり
本Q&Aは、医療従事者向けの内容で、医療従事者が患者に対して行う診断、指導、助言等に代替するものではありません。また、掲載している情報は、医療従事者が製品の適正な使用を行うための一般的情報または参考情報であり、全ての症例またはケースに適応するものではありません。従いまして、本Q&Aのご利用によって生じた結果については、責任を負いかねますのでご了承ください。
本Q&Aには、承認外の内容(用法・用量、適応、剤形等)が含まれている場合がありますので、ご注意ください。製品のご使用に当たっては、最新の添付文書をご確認くださいますようお願いいたします。
なお、本Q&Aを許可なく複写、複製、転掲、頒布、改変等を行うことはご遠慮ください。
用法・用量
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フロリードゲル経口用2%を水で服用していいですか?また服用後すぐに、うがい、歯磨き、飲食をしていいですか?
フロリードゲル経口用2%は水で服用しないでください。また、服用後は少なくとも1時間は、うがい、歯磨き、飲食をしないようご指導ください。
本剤は口腔及び食道粘膜病巣部への直接作用により効果を示します。水と一緒に服用すると、病巣部への本剤の接触が妨げられ、効果が十分に得られなくなります。また服用後すぐに、うがい、歯磨き、飲食をすると、病巣部から本剤が流れ落ち、効果が減弱することが考えられます。
なお、本剤の服用方法については『患者向け服用の手引き』も参考にしてください。ご入り用の際は、担当MRにお申し付けください。web上でも内容はご確認いただけます。
フロリードゲル経口用2%の『患者向け服用の手引き』はこちら添付文書抜粋
14. 適用上の注意
14.2 薬剤投与後の注意
本剤投与後は含嗽、食物摂取を控えさせること。
2021年9月改訂
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入れ歯の方はどのようにフロリードゲル経口用2%を服用すればいいですか?
入れ歯を使用している方が口腔カンジダ症を治療する際は、入れ歯をはずした状態でフロリードゲル経口用2%を口腔内に塗り、さらに洗浄した後の入れ歯にも本剤を塗ってから入れ歯を装着するようご指導ください。
入れ歯には菌が付着しやすく、装着することにより唾液による抗菌・自浄作用が低下すること等から、入れ歯の使用が口腔カンジダ症の発症要因の一つとして考えられています1)。
なお、食道カンジダ症の治療の際には、特別入れ歯をはずして本剤を塗る必要はありません。
本剤の服用方法については『患者向け服用の手引き』も参考にしてください。ご入り用の際は、担当MRにお申し付けください。web上でも内容はご確認いただけます。
フロリードゲル経口用2%の『患者向け服用の手引き』はこちら添付文書抜粋
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.2 義歯装着患者では十分な効果が得られにくい場合があるので、よく義歯を洗浄し、義歯にも塗布させること。 【引用文献】
1) 岩渕 博史, 他. DENTAL DIAMOND 1999; 24: 28-362021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%の投与期間は?
フロリードゲル経口用2%の投与期間は原則として14日間とされています。なお、本剤を7日間投与しても症状の改善がみられない場合には投与を中止して他の適切な療法に切り替えてください。
参考として前期第Ⅱ相試験1)における口腔カンジダ症患者での自覚症状・他覚所見の改善までに要した日数、白苔・真菌の消失までに要した日数、及び本剤の投与期間を下表に示します。<フロリードゲル経口用2%の前期第Ⅱ相試験成績>1)
~ 自覚症状・他覚所見の改善や白苔・真菌の消失までに要した日数、及び投与期間 ~対象:口腔カンジダ症患者32例、投与方法:本剤の用法・用量通り
注1) 味覚の鈍麻及び変化、灼熱感、乾燥感、しみる、食べにくい、かみにくい、いらいら感、 嗄声など 注2) 白苔、点状発赤、全体発赤、口角びらん、点状出血、粘膜肥厚、粘膜浮腫、粘膜びらん、 地図状舌・溝状舌、乳頭萎縮など 注3) 原則14日間とした。 添付文書抜粋
7. 用法及び用量に関連する注意
本剤の投与期間は原則として14日間とする。なお、本剤を7日間投与しても症状の改善がみられない場合には本剤の投与を中止し、他の適切な療法に切り替えること。
【引用文献】
1) 螺良 英郎, 他. The Japanese Journal of Antibiotics 1991; 44: 324-362021年9月改訂
特殊患者
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フロリードゲル経口用2%を高齢者に投与する時の注意点は?
一般に高齢者では生理機能が低下しているため、フロリードゲル経口用2%の投与量を減量する等注意してください。
また、高齢者で本剤の誤嚥により窒息を起こした症例が報告されています。嚥下機能が低下している方は、1回分の薬剤を一度に口腔内に含んで飲み込むのではなく、何回かに分け少量ずつ投与する等、飲み込みやすい投与方法をご検討ください。添付文書抜粋
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.8 高齢者
9.8.1 誤嚥により、呼吸困難、嚥下性肺炎等を引き起こすおそれがある。高齢者において誤嚥により窒息を起こした症例が報告されている。
9.8.2 減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%を妊婦に投与できますか?
妊婦又は妊娠している可能性のある女性は禁忌ですので服用させないでください。
ウサギの器官形成期投与試験において、フロリードゲル経口用2%の有効成分であるミコナゾールの生殖に及ぼす影響を静脈内投与にて検討した結果、30mg/kg/dayで流産動物数の増加及び死亡・吸収胚数の増加傾向が認められています1)。添付文書抜粋
2. 禁忌
2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。静脈投与による動物実験(ウサギ)において、流産動物数の増加及び死亡・吸収胚数の増加傾向が認められている。
【引用文献】
1) インタビューフォーム Ⅸ. 非臨床試験に関する項目 2. 毒性試験 (5)生殖発生毒性試験2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%を授乳婦に投与できますか?
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。
ラットにフロリードゲル経口用2%の有効成分であるミコナゾールを経口投与したところ、乳汁への移行が認められました1)。添付文書抜粋
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されている。
【引用文献】
1) 大澤 伸雄, 他. 医薬品研究 1993; 24: 151-722021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%を小児、乳幼児等に投与した報告はありますか?
フロリードゲル経口用2%は小児、乳幼児等を対象とした臨床試験を実施しておらず、発売後の使用経験も少ないため、小児、乳幼児等に対する有効性・安全性は確立していません。
なお、小児、乳幼児等への投与に関しては以下の情報があります。
本剤の使用成績調査では、2,907例中79例(2.7%)に副作用が認められましたが、そのうち小児、幼児、乳児、新生児における副作用発現率は1.3%(3/223例)でした。
また、小児、乳幼児等に本剤を投与した文献報告もあります1),2)。
なお、外国において6ヵ月未満の乳児で本剤の誤嚥により窒息を起こした症例が報告されていることから、誤嚥を起こすおそれのある乳幼児等に投与する場合は、一度に多量の薬剤を口腔内に含まないで少量ずつ口腔内に塗布する等の注意を要します。添付文書抜粋
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.7 小児等
9.7.1 誤嚥により、呼吸困難、嚥下性肺炎等を引き起こすおそれがある。外国において、6ヵ月未満の乳児で誤嚥により窒息を起こした症例が報告されている。
9.7.2 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
【引用文献】
1) 杉田 完爾, 他. 小児科臨床 1995; 48: 373-6
2) 麦島 秀雄, 他. 薬理と治療 1994; 22: 3307-112021年9月改訂
相互作用
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フロリードゲル経口用2%はワルファリンと併用できますか?
ワルファリンは併用禁忌の薬剤ですので、フロリードゲル経口用2%と併用しないでください。
本剤はCYP3A及びCYP2C9と親和性を有するため、本剤とワルファリンを併用するとワルファリンの代謝酵素が阻害され、ワルファリンの作用が増強して重篤な出血あるいは著しいINR上昇があらわれることがあります。また、併用中止後もワルファリンの作用が遷延し、重篤な出血を来したとの報告もあります。患者がワルファリンによる治療を必要とする場合は、ワルファリンでの治療を優先し、本剤は投与しないでください。なお、本剤と併用禁忌の薬剤については最新の添付文書(10.相互作用 10.1併用禁忌)にてご確認ください。
また、併用に関する注意事項を記載した『患者向け服用の手引き』もご用意しています。患者様への服薬指導の際にご活用いただけます。ご入り用の際は、担当MRにお申し付けください。Web上でも内容はご確認いただけます。
2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%と併用禁忌の薬剤は?
フロリードゲル経口用2%と併用禁忌の薬剤は、最新の添付文書(10.相互作用 10.1併用禁忌)にてご確認ください。
本剤はCYP3A及びCYP2C9と親和性を有します。そのため、CYP3A及びCYP2C9によって代謝される薬剤と併用すると、その薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性があり、重篤な副作用が発現する可能性のある薬剤は併用禁忌に設定されています。
2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%と併用注意の薬剤は?
フロリードゲル経口用2%と併用注意の薬剤は、最新の添付文書(10.相互作用 10.2併用注意)にてご確認ください。
本剤はCYP3A及びCYP2C9と親和性を有します。そのため、CYP3A及びCYP2C9によって代謝される薬剤と併用すると、その薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性があり、薬剤の作用及び副作用が増強する可能性があります。
添付文書の併用注意に記載されている薬剤の他、併用注意に記載のない薬剤であっても、CYP3A及びCYP2C9によって代謝される薬剤と本剤を併用する場合は患者の状態を十分に観察し、慎重に投与してください。2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%を口に含んだ後に飲み込まなければ、相互作用を防ぐことができますか?
フロリードゲル経口用2%を飲み込まずに吐き出しても、相互作用を起こした症例が報告されています。本剤を飲み込まない場合であっても、併用禁忌の薬剤との併用は避けてください。
また、本剤は通常、口腔内に含んだ後、飲み込みます。口に含んだ後、吐き出す使い方については有効性・安全性の検討を実施しておらず、承認外の使用方法となります。添付文書抜粋
6. 用法及び用量
〈口腔カンジダ症〉
通常、成人にはミコナゾールとして1日200~400mg(ミコナゾールゲル10~20g)を4回(毎食後および就寝前)に分け、口腔内にまんべんなく塗布する。なお、病巣が広範囲に存在する場合には、口腔内にできるだけ長く含んだ後、嚥下する。
〈食道カンジダ症〉
通常、成人にはミコナゾールとして1日200~400mg(ミコナゾールゲル10~20g)を4回(毎食後および就寝前)に分け、口腔内に含んだ後、少量ずつ嚥下する。
2021年9月改訂
安全性
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フロリードゲル経口用2%を過量投与した時の対処方法は?
フロリードゲル経口用2%を過量投与した時にみられる主な症状は嘔吐、下痢です。このような症状がみられた場合には適切な対症療法を施し、経過観察を十分に行ってください。
添付文書抜粋
13. 過量投与
13.1 症状
主な症状は嘔吐、下痢である。
2021年9月改訂
製剤
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フロリードゲル経口用2%はどのような味がしますか?
フロリードゲル経口用2%は、わずかに甘い味がします。
添付文書抜粋
3. 組成・性状
3.2 製剤の性状
味: わずかに甘い
2021年9月改訂
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フロリードゲル経口用2%は内用薬ですか?外用薬ですか?
フロリードゲル経口用2%は、内用薬です。保険請求の際は内用薬として請求します。
2018年3月作成