PH診療におけるSDMの重要性
患者さんに自分の病気と治療の必要性を早期に理解してもらう
PHは希少疾患ですが、杏林大学医学部付属病院(以下、当院)はPHの基幹病院であり関東を中心として広範囲から患者さんが集まるため、患者数は多いです。PHを専門とする医師が私を含めて3名在籍しており、看護師や薬剤師などもPHに詳しいスタッフが多くいます。慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)のカテーテル治療も多数行っています。
PHに関しては、日本循環器学会と日本肺高血圧・肺循環学会が合同で作成した『2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン』に最新の情報がまとめられていますが、治療薬の選択については定型化されたものがなく、臨床で個々の患者さんに合わせて検討していく必要があります。また、患者さんには確定診断がついた時点でPH自体と現在の自分の病状、今後の治療・見通しについてよく理解してもらう必要があります。
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