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痛風・高尿酸血症診療 ESSENTIALS 高尿酸血症の病態と診断の画像

痛風・高尿酸血症の病態、疫学、診断、治療などに関する情報をまとめたコンテンツです。
先生方の痛風・高尿酸血症の診療にお役立ていただけますと幸いです。

5.血清尿酸値6.0mg/dL以下達成の意義

高尿酸血症の治療について

高尿酸血症の治療目標は、痛風関節炎や腎障害などの尿酸塩沈着症状を回避するとともに、肥満、高血圧、糖・脂質代謝異常などの合併症にも配慮して、生活習慣の改善や、必要に応じて薬物治療を導入することで生命予後の改善を図ることです。

  • 高尿酸血症の治療目標は、関節をはじめとする体組織への尿酸塩沈着症を解消し、痛風関節炎や腎障害などを回避することです2)

高尿酸血症患者の痛風の有無別
DECTによる尿酸血症保有率(横断研究、海外データ)

DECTにより下肢に尿酸塩結晶の沈着が認められた症例の割合は、無症候性高尿酸血症患者で24%(6/25例)、早期痛風患者で79%(11/14例)、後期痛風患者で84%(16/19例)でした1)

DECTで尿酸塩結晶の沈着が認められた症例の割合の画像

Dalbeth N, et al. Ann Rheum Dis 2015;74:908-11

  • 最終目標としては、肥満、高血圧、糖・脂質代謝異常などの合併症にも配慮して、生活習慣の改善や薬物治療を行うことで生命予後の改善を図ります2)

血清尿酸値の治療目標値:6.0mg/dL以下達成の意義

『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 2022年追補版』(第2章 治療 4 高尿酸血症)では、「痛風関節炎を繰り返す患者や痛風結節を認める患者は薬物治療の適応となり、血清尿酸値を6.0mg/dL以下に維持するのが望ましい。」とされています。

日本痛風・尿酸核酸学会ガイドライン改訂委員会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 2022年追補版 診断と治療社 2022:28-31

  • 痛風関節炎を繰り返す患者や痛風結節を認める患者は、尿酸塩結晶を消失させるために、血清尿酸値6.0mg/dL以下を維持することが重要であるとされます。生活指導だけでは血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成が困難であるため、薬物治療が必要となります。

尿酸降下薬治療による関節内尿酸塩結晶の減少(海外データ)

海外の痛風患者を対象とした検討では、痛風患者の関節液中の尿酸塩結晶数(400倍視野、中央値)、尿酸降下薬導入前(血清尿酸値の中央値:9.2mg/dL)では7.5個であり、導入3ヵ月後(血清尿酸値の中央値:4.9mg/dL)では3個でした3)

※ 文献ではμmol/L単位で検討されていますが、本サイトでは59.48で除してmg/dL単位へ換算して記載しました。

関節内尿酸塩結晶数の推移の画像

Pascual E, et al. Ann Rheum Dis 2007 ; 66 : 1056-8より改変

血清尿酸値6.0mg/dL以下達成の重要性

国内の疫学レセプトデータベースのデータを用いたレトロスペクティブコホート研究では、痛風患者の痛風発作発現率(人年あたり回数)は、尿酸降下薬を投与し血清尿酸値6.0mg/dL以下であった場合は0.333、6.0mg/dL超であった場合は0.468でし4)

痛風発作発現率(評価期間中)の画像

Koto R, et al. Ann Rheum Dis 2021;80:1483-90

対象

疫学レセプトデータベースであるJMDC Claim Databaseの2012年4月~2019年6月のデータを用いたレトロスペクティブコホート研究。2013年4月1日~2016年3月31日に健康診断を受けて1回以上血清尿酸値(sUA)が8.0mg/dL以上だった48,244名のうち、適格基準※1を満たし除外基準※2に該当しなかった19,261名[男性:98.3%、指標日の年齢(平均±SD):43.2±9.4歳、指標日のsUA(平均±SD):8.47±0.53mg/dL]

方法

sUA≧8.0mg/dLであった最も早い健診日を「指標日」とし、指標日以前の1年間を「指標期間」、指標日から次の年次健診日(追跡日)までを「第1期」、追跡日の 翌日以降の評価期間を「第2期」とした。第1期の疾患の状況(尿酸降下薬投与の有無、痛風発作の有無、追跡日のsUA)に応じて被験者を7つのグループに分け、 そのうち指標日から1年後のsUAが8.0mg/dL未満で尿酸降下薬を必要としていなかったグループを除く6グループで、第2期の痛風発作の発現率を算出した。

※1:①指標日のeGFRデータがある、②指標日から1年後のsUAデータがある、③指標日に18歳以上、④JMDC Claim Databaseに指標日を含む月(指標月)の12ヵ月前から追跡日の24ヵ月後まで継続して登録されている。

※2:指標期間中に①痛風あるいは無症候性高尿酸血症と診断された、②尿酸降下薬(コルヒチンは除く)を処方された、③悪性腫瘍と診断された、等。
無症候性高尿酸血症:痛風発作がなく、尿酸降下薬の投与を受けているまたはsUA≧8.0mg/dLの場合と定義した。

血清尿酸値6.0mg/dL以下達成の重要性の画像

Koto R, et al. Ann Rheum Dis 2021;80:1483-90

  • 日本痛風・尿酸核酸学会の『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第3版)』と米国リウマチ学会『痛風管理ガイドライン2020年版』における、治療目標値に関連するクリニカルクエスチョンと推奨文を以下にまとめました。
日米における高尿酸血症・痛風のガイドラインの対比(抜粋)の画像

日本痛風・尿酸核酸学会ガイドライン改訂委員会高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 2022年追補版 診断と治療社2022:2-5

文献

1)Dalbeth N, et al. Ann Rheum Dis 2015;74:908-11

2)日本痛風・尿酸核酸学会ガイドライン改訂委員会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 2022年追補版 診断と治療社 2022:28-31

3)Pascual E, et al. Ann Rheum Dis 2007 ; 66 : 1056-8

4)Koto R, et al. Ann Rheum Dis 2021 ; 80 : 1483-90