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クリニック訪問記

2024年01月23日公開

vol.2医療法人ウェルライフ アイさくらクリニックのタイトル画像

 福岡市にあるアイさくらクリニックは、心療内科・内科・アレルギー科を標榜し、うつ病、社交不安症(いわゆる、あがり症)、パニック症などの精神疾患に加えて、更年期障害、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、睡眠時無呼吸症候群、線維筋痛症など多岐にわたる疾患の診療に取り組んでいます。今回は、「心と身体 両面からの治療」を理念とする同クリニックの院長である木村昌幹先生に、開院の背景、受診率および治療継続率向上のための工夫、今後の展望などについてお話を伺いました。

施設紹介

■ 医療法人ウェルライフ アイさくらクリニック

福岡県福岡市中央区天神1丁目2-12
メットライフ天神ビル 4階

https://www.aisakura.com/

木村 昌幹 先生
(医療法人ウェルライフ アイさくらクリニック 院長)

地図の画像

地理的・心理的に受診しやすいクリニックを目指して開院

木村昌幹先生の画像

木村昌幹先生
(アイさくらクリニック 院長)

ホームページの画像

2001年にホームページを開設。
当時、ホームページのあるクリニックは
ごく少数だった。

 私は複数の精神病院での勤務を経て、2001年に九州の代表的な繁華街である天神に、アイさくらクリニックを開業しました。開業にあたっては、精神科に対する敷居を低くして、気軽に受診できるクリニックを追求しました。その理由は、精神疾患は早期診断・早期治療が重要ですが、その主たる阻害要因は、患者さんが精神疾患で受診することに対する心理的・物理的ハードルだからです。そのため、まず地理的な受診のしやすさを考慮し、交通の便のよい天神を開業の地としました。また、精神科受診を周囲に知られたくない患者さんは少なくないので、いわゆるビルクリニックにして患者さんがどこに行くのか分かりづらくしたり、あえて精神科を標榜せず、「アイさくらクリニック」と精神科らしくない名称にしたりして、受診に対する抵抗感の軽減に努めました。このほか、受診率向上のための工夫として、2001年の開院当初からホームページを開設して診療内容などを紹介してきました。数年前からはSNSも活用してさまざまな情報を広く発信しています。

治療継続のための6つの工夫

木村昌幹先生のアイコン画像

 受診していただいた後は、治療を中断せずにきちんと続けていただくことが大切です。そこで当院では、治療継続のための工夫として以下の①~⑥を実施しています。

  1. 心理検査の活用

     当院では、不安や抑うつ症状を評価するためにSTAI(状態・特性不安検査)やSDS(うつ性自己評価尺度)といった心理検査を積極的に活用しています。こうした心理検査を初診時から継続的に行うことで、治療の経過が把握できます。また、必要に応じて検査結果の推移を可視化(グラフ化)して患者さんに提示しています。例えば、治療の効果をなかなか実感できない患者さんには診察時にグラフを見せながら、「長期的にみると徐々によくなっていますね」などと伝えています。このように、治療開始後の心の状態の変化を可視化することで、患者さんの治療継続に対するモチベーションを高めています。
     なお心理検査ではありませんが、私は診療記録を必ず患者さんに見せるようにしています。どのような治療をしていくのかきちんと見せることは、治療経過と同様に「治療の可視化」として、患者さんとの信頼関係を築くことにつながると考えています。

  2. 薬剤情報サイトの活用

     患者さんが治療にあたって感じやすい不安のひとつが、薬剤に関することです。例えば、他の薬剤を服用している場合の飲み合わせや、妊娠中の服用の可否、副作用などが挙げられます。もし患者さんが薬剤に関する不安や疑問をお持ちの場合は、インターネット上の薬剤情報サイトを活用して、患者さんの目の前で調べてあげると、口頭のみで回答するよりも安心していただきやすいのではないかと思います。

  3. Web予約
    ポータルサイトの画像

    スマートフォンで
    再診予約ができる
    ポータルサイト

     受診予約が電話でのみ可能な場合、クリニックが診療していない時間は予約できず、それがきっかけで治療の中断につながってしまうことがあります。そこで当院では4~5年前からWeb予約を導入し、スマートフォンから簡単に再診の予約ができるようにしています。なお、初診の場合はしっかりと症状・状況を把握する必要があるため、電話での予約を必須としています。

  4. オンライン診療

     「精神疾患で通院していることを周囲に知られたくない」といった理由で、県外から当院を受診される患者さんは少なくありません。しかし、遠隔地からの通院は患者さんの負担が大きく、通院が途切れてしまうこともあります。そのため当院では2017年からオンライン診療を開始し、通院負担による治療中断の防止に努めています。

  5. 自立支援医療制度などの活用

     医療費の負担が治療中断につながることもあります。そこで、患者さんに自立支援医療(精神通院医療)制度など、医療費を軽減できる制度の活用を積極的に勧めており、ホームページでも紹介しています。

  6. キャッシュレス決済

     現金を持っていなくても受診できるように、2023年1月よりキャッシュレス決済(各種クレジットカード、交通系ICカード、バーコード決済など)を導入しています。

うつ病治療の7つの基本スタンスと、患者説明・指導に関する工夫

木村昌幹先生のアイコン画像

 当院で治療している主な精神疾患は、うつ病や不安症、睡眠障害などです。このうち、うつ病の治療についてお話しします。
 まず治療に際しては、以下の7つの点を基本スタンスにしています。

  1. ゆっくりと穏やかに患者さんの話を聴く
  2. 自分の考えや価値観を押し付けない
  3. 患者さんの苦しみに共感しながら話を聴く
  4. うつ病になったのは甘えているからではなく、誰でもかかる可能性があることを伝える
  5. 自分で苦しみを我慢すればすむものではなく、病気として治療する必要があることを理解してもらう
  6. 必要に応じて薬物療法を実施し、場合によっては休養する必要があることを理解してもらう
  7. 人生にかかわる大きなことの決断は治療が終わるまで先延ばしにしてもらう
うつ病の回復の特徴の画像

うつ病の回復経過を説明するためのオリジナル資料。
睡眠に関する注意点も紹介している。

 当院では、うつ病患者さんに治療について十分に理解していただくために、独自の説明資料を作成・提供しています。例えば治療薬に関しては、期待できる効果、出現する可能性のある副作用、効果があらわれる時期などについて記載しています。治療開始後は、調子がよくなったり、悪くなったりといった一進一退を繰り返しながら少しずつ回復していくため、患者さんが「このまま治療を続けて本当に治るのだろうか」などと不安になることも少なくありません。患者さんがそうした不安を抱えないように、うつ病の回復の特徴などを記載した資料を提示しながら、「よくなっていないと思っているかもしれませんが、一般的にこのような経過をたどるので、徐々によくなっていますよ」などと伝えています。

 また、うつ病患者さんには、良質な睡眠をとることの重要性についても説明しています。当院では、睡眠薬や抗うつ薬などを使用中の患者さんで、治療に際して睡眠状況を確認する必要がある場合には、「睡眠覚醒リズム表」をお渡しし、服薬した時間、入床および離床時間、中途覚醒した時間などを記録してもらうようにしています。
 このほか、職場復帰を目指す患者さんには、職場復帰の基準(①睡眠覚醒リズムが整っている、②通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる、③会社が要求する勤務時間中、集中力を維持できる、④職場復帰に対して十分な意欲がある)をまとめた資料を渡しています。勤務先に産業医がいる場合は、「私は〇〇さんの味方ですが、最終的には産業医が判断します。職場復帰という目標が達成できるように、規則正しい生活を送りましょう」などと、患者さんの気持ちに寄り添いながら指導するよう心がけています。

スタッフ教育のために院内で勉強会を開催

木村昌幹先生のアイコン画像

 治療に関する疑問点などをスタッフに尋ねる患者さんは少なくありません。そのため、当院では事務職員を含めたスタッフ全員の知識向上のために、月に2~3回勉強会を開催しています。勉強会を通じて、使用頻度の高い薬剤の効果や副作用に関する情報を共有したり、精神疾患を扱うクリニックのスタッフとして注意すべき点などについて指導したりしています。例えば、精神疾患の患者さんでは幻聴や注察妄想などの症状を伴うことがあります。以前の勤務先の患者さんですが、予診票に記入している途中で、「あなた、私のことを見て笑ったでしょ!」と言いながら用紙を破った方がいました。精神疾患の症状として、注察妄想、被害関係念慮などがあることを事前に知っていれば、スタッフは焦らず適切に対応できるため、こうした過去のエピソードについても話しています。さらに、普段から患者さんとのコミュニケーションに関する指導も行っており、患者さんが何かを達成した際には、「それはすごいですね」、「さすがですね」などと褒めて、モチベーションアップを促すようスタッフに伝えています。

ホルモン補充療法に関する取り組み
―女性だけでなく男性の更年期障害も治療―

木村昌幹先生のアイコン画像

 当院では、女性のメンタルヘルスに関連して、PMSやPMDD、更年期障害の治療にも取り組んでいます。女性の更年期障害には、ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy:HRT)を積極的に行っています。また当院の特徴として、男性の更年期障害の治療にも取り組んでいることが挙げられます。私は日本メンズヘルス医学会の会員で、テストステロン治療認定医の資格を有しており、男性ホルモン(テストステロン)補充療法(Testosterone Replacement Therapy:TRT)を行っています。HRTもTRTも、治療開始前にきちんと有効性や安全性、治療が適さない場合があることなどを十分患者さんに理解していただく必要があるので、それらをまとめたオリジナルの資料を提示しながら説明するとともに、詳しく解説しているホームページの2次元バーコードも掲載し、診察後も患者さんがスマートフォンなどで簡単に閲覧できるようにしています。

今後

展望

日本のシニア男性を元気にするための
「アクティブシニア外来」の開設

木村昌幹先生の画像

 男性更年期治療の延長として、「日本のシニア男性を元気にしたい」という思いから、シニア男性を精神面・身体面からサポートし、より元気に日々を過ごしていただくために多面的に取り組んでいくための「アクティブシニア外来」を開設したいと考えています。その一環として、80歳にして3度目のエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎氏と2023年10月に対談させていただきました。三浦氏のお話を伺って、シニアがアクティブかつ幸せに過ごすための指針が見えてきました。今後、日本のシニア男性をはじめ、心や身体が疲れてしまった方々が元気を取り戻せるよう、一層取り組んでいきたいと思います。

2024年1月作成

17507-1 79 GT