MES編
MESを評価してみよう
寛解導入療法中に再燃した、難治性潰瘍性大腸炎の症例。
この方のMayo内視鏡スコア(MES)は?
難易度:★☆☆
【監修】
東京医科歯科大学病院 光学医療診療部 教授 大塚 和朗 先生
【出題・写真提供】
東京医科歯科大学 消化器内科 講師 清水 寛路 先生
16歳 男性 潰瘍性大腸炎患者
- X年4月:
- 16歳時に下痢と血便で発症。近医にて全大腸炎型潰瘍性大腸炎と診断された。潰瘍性大腸炎治療薬の内服を開始したが、改善に乏しかった。
- X年5月:
- 他剤に変更し、寛解導入療法を開始した。症状が改善・寛解したため薬剤を漸減したが、再燃がみられたため、同薬剤を終了できなかった。
- X年12月:
- 当院紹介受診された。下痢5~6行、血便(++)、腹痛があり、中等症であった。当院受診時の内視鏡画像を提示する。
- 罹病期間
- :8ヵ月
- 病型
- :全大腸炎型
- 合併症
- :なし
- 家族歴
- :特記事項なし
- 治療
- :抗菌薬、NSAIDsの服用はなし
- 排便回数
- :5~6回
- 顕血便
- :(++)
- 腹痛
- :(+)
- 体温
- :36.7℃
- 脈拍数
- :121/分
- 血液検査
- :Hb 13.4g/dL
Alb 4.0g/dL
CRP 3.03mg/dL
LRG(ロイシンリッチα2グリコプロテイン) 41.0μg/mL - 検便
- :便中カルプロテクチン 820μg/g