MES編
MESを評価してみよう
2週間前から症状が悪化し、発熱も出現した症例の
Mayo内視鏡スコア(MES)は?
難易度:★☆☆
【監修】
東京医科歯科大学病院 光学医療診療部 教授 大塚 和朗 先生
【出題・写真提供】
東京医科歯科大学 消化器連携医療学 准教授 藤井 俊光 先生
37歳 男性 潰瘍性大腸炎、左側大腸炎型
- 34歳:
- 下痢と血便で発症し、近医での内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎の左側大腸炎型(遠位大腸炎型)と診断され、経口潰瘍性
大腸炎治療薬(基準薬)による治療が開始された。
症状は改善したが寛解せず、排便2~4回で粘液や少量の出血が持続しており、経口潰瘍性大腸炎治療薬(基準薬)の増量と局所製剤の併用でコントロールされていた。
2週間前より下痢の増加と腹痛が認められ、血便も悪化、38℃台の発熱も認められるようになり、当院紹介。同日入院となり、活動性評価の目的で内視鏡検査(S状結腸まで)を施行した。
- 罹病期間
- :3年
- 病型
- :左側大腸炎型(遠位大腸炎型)
- 合併症
- :なし
- 併用薬
- :抗菌薬、NSAIDsの服用はなし
- 排便回数
- :30回以上
- 顕血便
- :(++) 毎回明らかな出血
- 腹痛
- :持続的な腹痛あり
- 身長
- :175cm
- 体重
- :79.5kg(1ヵ月で5kg減少)
- 体温
- :38.1℃
- 脈拍数
- :101/分
- 血液検査
- :Hb 11.4g/dL
Alb 2.9g/dL
CRP 12.8mg/dL