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トレプロスト®注射液Support持続皮下投与

在宅での使用方法

在宅療法で特に注意しなければならないこと

清潔な操作を心がける

トレプロスト注射液の在宅持続皮下投与を行う際は、清潔な操作を心がけるよう、患者さんに指導してください。清潔な操作を行うために、手洗いや作業台の消毒をていねいに行い、薬液の調製やシリンジ、チューブ、留置針の交換を行う際には常に注意を払うようにします。

在宅療法での作業

自宅で行う主な作業は、次の2つです。

  1. 1. 薬液の調製とポンプ・シリンジの交換
  2. 2. チューブ・留置針の交換

作業頻度の目安

薬剤の保存と取り扱い

トレプロスト注射液の保存については以下の3つを守ってください。

  • 調製後は72時間以内に投与を終了してください。
  • 薬液交換時に、古い薬液に新しい薬液を追加しないでください。
  • 使い始めた薬液のバイアルは30日以内に使用してください。

トレプロスト注射液の持続皮下投与方法

トレプロスト注射液の投与方法には持続皮下投与と持続静脈内投与の2つの方法があります。
このうち持続皮下投与では、留置針と呼ばれる針を皮下に刺し、そこからチューブで携帯型のポンプをつなぎます。ポンプから一定の速度で送りだされた薬液は、チューブ、留置針を通り、持続的に皮下へ注入されます。

用意する薬剤と用具について

薬剤

薬剤は次の4種類があります。
トレプロスト®注射液20mg トレプロスト®注射液50mg トレプロスト®注射液100mg トレプロスト®注射液200mg
使用する薬剤・投与量は患者さんによって異なり、同じ患者さんでも病状によって変わることがあります。

携帯型ポンプ

一般にトップ社製のTOP-8200を使用します。ポンプ本体にシリンジを取り付けて使用します。
ポンプは2台以上用意し、交互に使用します。
また、単4アルカリ乾電池1本を使用します。

在宅治療の手順

在宅治療時(体重60kgの患者に、トレプロスト注射液200mg製剤を使用し、投与速度50ng/kg/分で投与する場合)

1. トレプロスト注射液200mg製剤から2mLをシリンジに採取し、精密持続点滴装置(注射筒輸液ポンプ)の投与流量(基礎注入量)を18.0μL/hrに設定します。
2. 以下の手順に従って、シリンジをポンプにセットし、留置針との接続を行います。
  1. 1. シリンジとチューブを接続する
  2. 2. シリンジをポンプにセットする
  3. 3. 留置針を穿刺する
  4. 4. チューブに薬液を満たす
  5. 5. チューブと留置針を接続する
3. ポンプを始動します。

予備のポンプ

注射筒輸液ポンプは、ポンプの故障等の異常が生じた場合に備えて常にバックアップ用のポンプを1台以上用意しておく必要があります。使用中のポンプに、異常が生じたり、故障した場合には、ただちにもう1台のポンプに交換します。

投与量計算シミュレーター

使用済みのバイアル、シリンジ、注射針などの廃棄について

バイアルに薬剤が残っている場合は、次回も使用するので保管するように指導してください。 以下の医療用具の廃棄方法は地域ごとに異なります。

  • 薬剤のバイアル
  • シリンジ
  • 注射針(専用の廃棄箱に入れる)
  • チューブ
  • 留置針

以下のものは家庭での廃棄となります。廃棄方法は自治体によって異なりますので、患者さんが居住している自治体に問い合わせるようにご指導ください。

  • アルコール消毒綿
  • チューブ固定用テープ
  • 刺入部保護用ドレッシング(保護テープ)
  • 滅菌ガーゼ
  • シリンジなどを包装した袋
  • アルカリ乾電池

トレプロスト持続皮下投与療法マニュアル

トレプロスト®持続皮下投与療法マニュアル

製作物コード 13364
    W210 x H297 (mm)・54ページ
    トレプロスト持続皮下投与療法を在宅で問題なく安全に行えるよう手順をわかりやすく説明しています。

皮下投与療法の詳細についてはこちらをご覧ください。