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Clinical Study国内第Ⅲ相二重盲検比較試験(12週間投与)
「禁忌を含む使用上の注意」等は添付文書をご参照ください。
試験の概要「国内第Ⅲ相二重盲検比較試験(12週間投与)」
持田製薬社内資料:第Ⅲ相試験-月経困難症患者における有効性および安全性の検討-
(2020年1月23日承認、CTD2.7.6.2)〔承認時評価資料〕
試験デザイン
ランダム化二重盲検多施設共同プラセボ対照並行群間比較試験
目的
月経困難症患者におけるジエノゲスト1mg/日の有効性の検証及び安全性の検討
対象
月経困難症患者(投与例:94例)
- 経腟超音波断層法検査及び内診※により以下の診断をされた20歳以上の患者
機能性月経困難症(子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫または器質性月経困難症の既往を有する患者を除く)
器質性月経困難症(粘膜下筋腫を合併する患者を除く)
※:これらの検査の実施が困難な場合は、経直腸超音波断層法検査及び直腸診をもって診断根拠とすることも可能とした。 - 月経周期数が38日以内の患者
- 月経困難症に起因すると考えられる疼痛(下腹痛・腰痛)が月経困難症スコアで3点以上の患者
なお、「高度の子宮腫大(子宮体部の最大径100.0mm以上あるいは子宮筋層最大厚40.0mm以上)」及び「重度の貧血(ヘモグロビン値8.0g/dL未満)を合併する患者」、「子宮における器質疾患が原因と考えられる重度の貧血(ヘモグロビン値8.0g/dL未満)の既往を有する患者」を除外し、「ヘモグロビン値が8.0g/dL以上11.0g/dL未満の患者」はジエノゲスト投与前に貧血の治療を実施し、ヘモグロビン値が11.0g/dL以上に改善した患者のみを登録した。
投与方法
- プラセボ群(有効性及び安全性解析対象:47例):プラセボを1日2回に分け、12週間経口投与。
- ジエノゲスト群(有効性及び安全性解析対象:47例):ジエノゲスト1mg/日を1日2回に分け、12週間経口投与。
なお、月経周期2~5日目より投与を開始した。
評価項目
(1)有効性
〔主要評価項目〕
- 月経困難症スコア変化量(投与12週時)
月経困難症に起因すると考えられる最も重い疼痛(下腹痛・腰痛)の程度及びその疼痛時における鎮痛剤の使用状況をそれぞれ0~3点でスコア化して合計し(0~6点)、投与12週時(または中止時)における投与前からの変化量を評価した。
〔副次評価項目〕
- 月経困難症スコアの改善率(投与12週時)
投与12週時または投与中止時の月経困難症スコアが2点以上改善した患者の割合 - 月経困難症スコアの完全消失率(投与12週時)
投与12週時または投与中止時の月経困難症スコアが0となった患者の割合 - VAS変化量(投与12週時)
投与12週時または投与中止時に0mm(痛みなし)~100mm(今まで経験した最も強い痛み)として最も強い疼痛(下腹痛・腰痛)の程度を測定し、投与前からの変化量を評価した。
〔その他の評価項目〕
- 月経困難症スコア変化量(投与4週、8週時)
- VAS変化量(投与4週、8週時)
- 疼痛の程度のスコア(月経困難症スコアの構成要素)変化量
- 鎮痛剤の使用状況のスコア(月経困難症スコアの構成要素)変化量
- 子宮サイズへの影響
- 子宮筋層最大厚への影響
- 子宮内膜厚への影響
- 病巣サイズへの影響
- SF-36 QOLスコア
(2)安全性
〔主要評価項目〕
- 有害事象発現率
〔副次評価項目〕
- 副作用発現率
解析計画
主要評価項目である投与12週時の月経困難症スコア変化量の主要な解析については、投与群及び診断分類(機能性月経困難症または器質性月経困難症)を因子、投与前の月経困難症スコアを共変量とした共分散分析モデルにて、プラセボ群に対するジエノゲスト群の優越性を検証した。主要評価項目である月経困難症スコア変化量の副次的な解析として、投与群を因子、投与前の月経困難症スコアを共変量とした共分散分析モデルにて、診断分類別サブグループ解析を行った。副次評価項目のうち連続変数の評価項目については、投与前の測定値及び診断分類で調整した共分散分析を行った。改善の有無等の2値データの評価項目については、投与前の測定値及び診断分類で調整した一般関連統計量に基づくCMH検定を行った。また、有効性に関する主要及び副次評価項目において、診断分類別サブグループ解析を実施することが事前に計画されていた。
- 8.1 本剤の投与に際しては、器質的疾患を伴う患者では、器質的疾患の類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中に腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。[2.1 参照]