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ディナゲスト錠0.5mg Information

作用機序

ジエノゲストはプロゲステロン受容体に対する選択的なアゴニスト作用を示し、卵巣機能抑制及び子宮内膜細胞の増殖抑制によりプロスタグランジン産生を抑制することから、月経困難症に対する有効性を示すと考えられる。

1)卵巣機能抑制作用

ジエノゲストは視床下部-下垂体に作用することによりLHサージを抑制し、排卵抑制作用を示すと考えられる。また、卵胞の発育を抑制することによりエストラジオール産生抑制作用を示すと考えられる。

2)子宮内膜細胞増殖抑制作用

ジエノゲストは子宮内膜細胞に対して直接増殖抑制作用を示す。

ジエノゲストの推定薬理作用

ジエノゲストの推定薬理作用
  • 注)血清中エストラジオール濃度の変化量において、ジエノゲスト2mg/日ではプラセボ群との有意差が示されたが、1mg/日では有意差が示されなかった。(血清中エストラジオール濃度について

ステロイドホルモン受容体に対する作用

1)プロゲステロン受容体に対する選択性の検討(in vitro

①ヒトステロイドホルモン受容体結合能1〜4)

ジエノゲストはプロゲステロン受容体(PR)に対する結合能が高く、次いでアンドロゲン受容体(AR)に対する結合能を示し、グルココルチコイド受容体(GR)、エストロゲン受容体(ER)α、βに対する結合能は弱かった。

ジエノゲストのヒトステロイドホルモン受容体についてのIC50

ジエノゲストのヒトステロイドホルモン受容体についてのIC50値
  • 各受容体の結合試験では下記の標識リガンドを使用した。また、解析は2回のアッセイの平均値を用いて行った。
  • PR:3H-プロゲステロン、AR:3H-ジヒドロテストステロン、GR:3H-デキサメタゾン、ERα/β:3H-エストラジオール

②ヒトステロイドホルモン受容体に対するアゴニスト活性及びアンタゴニスト活性25〜8)

ジエノゲストはプロゲステロン受容体を選択的に活性化し(EC50=10.5nmol/L)、アンドロゲン受容体に対してはアンタゴニスト活性を示した(IC50=775.0nmol/L)。

ヒトステロイドホルモン受容体に対するアゴニスト活性

ヒトステロイドホルモン受容体に対するアゴニスト活性
  • 各受容体に対するアゴニスト活性はルシフェラーゼアッセイにより検討した。解析は4wellのアッセイの平均値を用いて行った。
  • NT:実施していないことを示す。 MR:ミネラルコルチコイド受容体

ヒトステロイドホルモン受容体に対するアンタゴニスト活性

ヒトステロイドホルモン受容体に対するアンタゴニスト活性
  • 各受容体に対するアンタゴニスト活性はルシフェラーゼアッセイにより検討した。解析は4wellのアッセイの平均値を用いて行った。
  • 各受容体のアゴニストとして以下のリガンドを使用した。
  • AR:ジヒドロテストステロン(10nmol/L)、GR:デキサメタゾン(10nmol/L)、MR:アルドステロン(1nmol/L)

2)ラットにおけるその他のステロイドホルモン作用9〜11)

ラットを用いたin vivo試験において、ジエノゲストはアンドロゲン作用、グルココルチコイド作用及びミネラルコルチコイド作用を示さなかった。

ジエノゲストのラットにおけるステロイドホルモン作用

ジエノゲストのラットにおけるステロイドホルモン作用

子宮内膜細胞増殖抑制作用

1)子宮内膜細胞の増殖抑制作用(in vitro12)

ヒト培養子宮内膜間質細胞(一群3例)を、溶媒(対照群)あるいは試験物質(ジエノゲストは10−8〜10−6mol/L、ダナゾールは10−7〜10−5mol/L、プロゲステロンは10−9〜10−7mol/L)存在下で4日間培養した後、細胞数を測定し、対照群の細胞数に対する各処置群の細胞数の割合(細胞数百分率)を算出した。
対照群では培養開始時の細胞数と比較して培養終了時の細胞数が増加し、細胞増殖が認められた。ジエ ノゲストは10−7mol/L(31ng/mL)以上の濃度でヒト培養子宮内膜間質細胞の細胞増殖を抑制した。

ジエノゲストのヒト培養子宮内膜間質細胞に対する増殖抑制作用

ジエノゲストのヒト培養子宮内膜間質細胞に対する増殖抑制作用
  • 1)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトプロゲステロン受容体に対する結合能の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 2)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトエストロゲン受容体に対する結合能の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 3)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトアンドロゲン受容体に対する結合能の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 4)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトグルココルチコイド受容体に対する結合能の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 5)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトミネラルコルチコイド受容体に対するアゴニスト活性およびアンタゴニスト活性の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 6)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトプロゲステロン・アンドロゲンおよびグルココルチコイド受容体に対するアゴニスト活性の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 7)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトエストロゲン受容体に対するアゴニスト活性の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 8)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒトアンドロゲンおよびグルココルチコイド受容体に対するアンタゴニスト活性の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)
  • 9) 持田製薬社内資料:薬理試験-ラットを用いたアンドロゲン作用の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.3)
  • 10) 持田製薬社内資料:薬理試験-ラットを用いたグルココルチコイド作用の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.3)
  • 11)持田製薬社内資料:薬理試験-ラットを用いたミネラルコルチコイド作用の検討-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.3)
  • 12)持田製薬社内資料:薬理試験-ヒト子宮内膜間質細胞の増殖に及ぼす影響-(ディナゲスト錠1mg、2007年10月19日承認、CTD2.6.2.2)