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Support持続静脈内投与
在宅での使用方法
在宅療法での作業
清潔な操作を心がける
トレプロスト注射液の在宅持続静脈内投与を行う際は、清潔な操作を心がけるよう、患者さんに指導してください。清潔な操作を行うために、手洗いや作業台の消毒をていねいに行い、薬液の調製やシリンジ、チューブ、カセットの交換を行う際には常に注意を払うようにします。
在宅療法での作業
自宅で行う主な作業は、次の3つです。
- 1. 薬液の調製とポンプ・カセットの交換
- 2. フィルター付延長チューブの交換
- 3. カテーテル挿入部の消毒
薬剤の保存と取り扱い
- 1. 調製(希釈)後の薬剤は48時間以内に投与を終了してください。
- 2. 薬液交換時に、古い薬液に新しい薬液を追加しないでください。
- 3. 使い始めた薬剤のバイアルは30日以内に使用してください。
トレプロスト注射液の持続静脈内投与方法
トレプロスト注射液の持続静脈内投与では、カテーテルを鎖骨下の静脈から心臓に近い中心静脈まで入れます。カテーテルの反対側は、皮膚の下を通して胸のあたりに出し、その先に薬液の入ったカセットを装着した携帯型精密輸液ポンプをフィルター付延長チューブでつないで持続的に薬液を注入します。
用意する薬剤と用具について
薬剤
薬剤は次の4種類があります。
トレプロスト®注射液20mg トレプロスト®注射液50mg トレプロスト®注射液100mg トレプロスト®注射液200mg
使用する薬剤・投与量は患者さんによって異なり、同じ患者さんでも病状によって変わることがあります。
在宅治療の手順
在宅治療時(体重60kgの患者に、トレプロスト注射液50mg製剤を使用し、投与速度50ng/kg/分で投与する場合)[100mLのカセットを使用し、投与流量1.8mL/hrで投与]
参考として、トレプロスト注射液の各規格を使用した場合の体重別注射液量一覧を以下に示します。
4. 以下の手順に従って、ポンプに薬液入りカセット、フィルター付延長チューブを接続します。
- 1. 替えのポンプに新しいカセットを取り付ける
- 2. ポンプの設定を確認する(この例では投与流量1.8mL/hr)
- 3. 替えのポンプに取り付けた新しいカセットとフィルター付延長チューブを接続する
- 4. チューブに薬液を満たす
- 5. 使用中のポンプを停止する
- 6. カテーテルをクランプでとめる
- 7. カテーテルに接続するカセットとチューブを新旧交換する
- 8. クランプをはずす
予備のポンプ
携帯型精密輸液ポンプは、ポンプの故障等の異常が生じた場合に備えて常にバックアップ用のポンプを1台以上用意しておく必要があります。使用中のポンプに、異常が生じたり、故障した場合には、ただちにもう1台のポンプに交換します。
100mL携帯ポンプ用カセット使用時の早見表(20mg・50mg・100mg・200mg各製剤使用)
表の注射液量(mL)をバイアルから採取し、希釈液と合わせて100mLに希釈する。
携帯型精密輸液ポンプの投与流量は、1.8mL/hrに固定する(薬液調製頻度を2日に1度とするため)。
使用済みのバイアル、シリンジ、注射針などの廃棄について
バイアルに薬剤が残っている場合は、次回も使用するので保管するように指導してください。 以下の医療用具の廃棄方法は地域ごとに異なります。
- 薬剤のバイアル、調製液(容器)
- シリンジ
- 注射針(専用の廃棄箱に入れる)
- メディケーションカセット(カセット)
- フィルター付延長チューブ
以下のものは家庭での廃棄となります。廃棄方法は自治体によって異なりますので、患者さんが居住している自治体に問い合わせるようにご指導ください。
- アルコール消毒綿
- チューブ固定用テープ
- 刺入部保護用ドレッシング(保護テープ)
- 滅菌ガーゼ
- 消毒液付滅菌綿棒
- シリンジなどを包装した袋
- アルカリ乾電池
トレプロスト持続静脈内投与療法マニュアル
トレプロスト®持続静脈内投与療法マニュアル
製作物コード | 13211 |
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仕 様 | W210 x H297 (mm)・152ページ |
内 容 | トレプロスト持続静脈内投与療法を在宅で問題なく安全に行えるよう手順をわかりやすく説明しています。 |
静脈内投与療法の詳細についてはこちらをご覧ください。