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- 第9回 標準偏差を活用しよう!
獨協医科大学埼玉医療センター 麻酔科 教授浅井 隆
標準偏差を活用しよう!
医局の勉強会において、新たに開発された婦人科手術の導入が適切か否かの検討がされました。その新たな手術法の有用性を決める主な判定基準として、ほぼすべての症例において、手術時間が120分未満で、出血量が200g未満であること、としました。そして、その新たな方法を用いた婦人科手術を200名の患者において施行した成績がまとめられた論文を基に判定することにしました。その報告の主な結果は表の通りでした。
この報告結果を基にした専門医の見解は次の通りでした。
報告の手術時間および出血量は、平均の値がいずれも判定基準値(120分と200g)未満となっていますが、最高値が示されていないため、何症例かではこれらの基準値以上の値であった可能性があります。そのため、この論文からは有用性の判定はできないと思います。
平均とともに示されている標準偏差を見れば、ほぼすべての症例において、手術時間が120分未満で、出血量が200g未満であった、と判定してよいと思います。
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