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- 第11回 相関の解釈正しい？
獨協医科大学埼玉医療センター 麻酔科 教授浅井 隆
第11回
相関の解釈正しい？
A医師は、ある肥満患者から、「肥満の人はHDLコレステロール値が本当に下がっているのですか？もしそうならHDL値を上げるサプリメントを飲んだ方がよいのでしょうか？」と質問されました。その質問を契機に、A医師は20人の婦人科患者の血清HDLコレステロール値を測定したところ、肥満の重症度と血清HDLコレステロール値には負の相関関係があることが確認できました（図）。この結果を医局の勉強会で発表し、次の提案をしました。するとB医師から次のような質問が出ました。
図 BMIと血清HDLコレステロール値の散布図と相関係数（r）
さて、A医師とB医師のどちらが正しいのでしょうか？
A医師
肥満の程度が上昇するにつれて血清HDLコレステロール値が下がる相関が認められたので、肥満の人はHDL値を上げるサプリメントを飲むべき、とのアドバイスをすべきと思います。
B医師
この研究結果からはそんなことはまったく言えないと思いますよ。
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A医師が正しい
B医師が正しい
